冬は天体観測の季節です
「寒いのにわざわざ?」いえいえ寒いからいいんです
 
右上にオリオン座が出ています
冬の夜は長い
 日没が早いので、星を見ていられる時間が長いんです。まだ夕暮れの名残の残る西の空には宵の明星・金星が明るくきらめき始めます。暗くなるにつれ数を増す星にわくわくしながら、早い時間からの天体観測が楽しめますね。また、夏は夜遅くなっても太陽の光の名残が残り続けて青みがかった空なのですが、冬の夜空は限りなく黒に近い暗闇になり、輝く星がくっきりと映えて見えます。

冬の空は澄んでいる
 冬は空気が乾燥しているので、大気中の水蒸気に邪魔されずに星を見ることが出来ます。天体望遠鏡で惑星を見れば、はっきりと天体の形が確認できるはずです。また、昼夜の気温差が少ないので空気のゆるぎが少ないのも「澄んで」見える理由のひとつです。また、冬は晴天率が高いのも魅力です。

冬の星座はとっても豪華
 冬の夜空には、明るく輝く1等星がなんと9個もあるんです。一際特徴的な形のオリオン座にはベテルギウスとリゲル、おうし座のアルデバランに御者座のカペラ、双子座のポルックス、しし座のレグルス、子犬座のプロキシオン、大犬座のシリウス、そして南の地平線すれすれに見えるカノープス。初めての天体観測でも、ひときは目立つ1等星を見つければ、それを頼りに星座を見つけるのは簡単。どんどんハマってしまいそうです。
   



冬の星座マップ
明るい1等星を目印に星座を探してみましょう
 
星座表を持っていざ天体観測!
 オリオン座は1等星が2つもあり、真ん中の3つの星が1列に並んでいてとても見つけやすいので、そこから探してみるとどんどん星座が見つかります。

右の画像の星座標を印刷用PDFでご用意しました。こちらからダウンロードできます。
印刷して、天体観測にお供させていただけたら幸いです!




防寒はしっかりと!
冬の天体観測の大敵は、寒さと眠気です
 
星空の下で飲むとまた格別かも
 動かずにじっとしているので、体温は奪われるばかり。とにかく熱を逃がさない工夫と、発熱するものを持っているのが重要です。

服装は完全防備で
 山の上などの天体観測スポットに行くなら、登山並みに暖かい格好をしたほうが無難かも。肌着は保温性の高いものを。ただし綿は汗で濡れたときに体温を奪ってしまうのでNG。肌着の上にセーター、熱を逃がさない上着。下半身もズボンの下に肌着をはいて保温したほうが良いでしょう。ひざかけやショール、マフラーで首や肩、膝、肘、手首など太い血管が通っている場所を暖めると体全体が温まります。また、頭は体温を逃がす機能が発達しているので、帽子で保温するのも効果的。

あったかグッズを持って
 使い捨てカイロは服に貼るものと、暖めたい部分を臨機応変に暖められるように貼らないタイプを持っていくと便利です。また、足元から地面に体温が逃げていくので、マットを敷くのも効果的です。お風呂場に敷く風呂マットは、保温してくれるし、やわらかいので座っても快適、寝転んでもOK。風呂マットが手に入らなければ、ダンボールもかなりの効果が得られます。新聞紙もおすすめ。寝転がって夜空を眺めるなら、いっそ寝袋や毛布を使うのもアリです。見上げて首が疲れることもないし、一石二鳥。ただし、そのまま寝てしまわないように気をつけましょう。

飲み物、食べ物で体の中から温める
 暖かい飲み物は必携。水筒は保温力が高いものも多いので便利です。また、お腹がすくと体温が下がるので、しっかりご飯を食べてから観測に来るか、お弁当持参で。水筒に暖かいスープやお味噌汁を入れてくるのもいいですね。また、小腹がすいたらおやつを食べましょう。チョコレート、キャラメル、飴など、他にはゼリー飲料も手早く食べられて便利です。



天体観測の持ち物
しっかり準備していけば、星を見るのに集中できます
 
引き出しの奥に眠っていませんか?
 気軽に星を見に行くなら
 車でちょっと行けるところでも、上記の防寒グッズは気にして整えたほうがいいでしょう。また、以下のものもあると便利です。

□双眼鏡
なるべく高性能な双眼鏡がおすすめ。よく見えると楽しいですよ!三脚があればなお良。

□懐中電灯
暗い場所を歩くので持っていたほうがいいでしょう。他に観測している人がいる場合、白いライトだとまぶしくて邪魔になるので、赤いセロハンや赤いハンカチをかぶせると周りの人の迷惑になりません。予備の電池も用意しましょう。

□方位磁石
星座の位置を調べるのに便利です。

腰をすえて観測するなら
上記の「気軽に」グッズにプラスして用意しましょう

□望遠鏡
惑星や月など、詳細に眺めて楽しむことが出来ます。アイピースと三脚も忘れずに。

□星座早見盤:
日時と時間で見える星空、星座を調べることができます。

□折畳みイス
背もたれがついているとなお良。

□時計
早見表、方位磁針と3点セットで星座を探しましょう。

□タオル
防寒したり機材を拭いたり、あると便利です。

その他、大切なこと
忘れてはいけないのが……ゴミ袋。
持ってきたものは必ず全て持ち帰りましょう。
また、トイレの設備があるかどうかも要確認です。

 それでは、よい夜を!

   



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「南のひとつ星」カノープスは、中国では「南極老人星」と呼ばれ、見れると寿命が延びる、なんておめでたい言い伝えのある星です。なぜかというと、とても南にあってちょっと出てはすぐ沈んでしまう星なので、見つけるのが難しいのです。天体ファンでもなかなか見れない星だとか。でも、見てみたいですよね。
まず南側が開けた場所に行きます。眺めのいい山の上がおすすめ。そしてオリオン座を探します。見つけたら、オリオン座の真ん中の3つ星を線でつないで、ずっと左下に伸ばしていきます。行き着いた先の明るい星が、おおいぬ座のシリウスです。シリウスを見つけたら、おおいぬ座が見えてくると思います。そうしたらシリウスのすぐ右隣、前足にあたる星と、その下にある後ろ足にあたる星をつないで、ずっと下へ、地平線に向かって下ろしていきます。すると、地平線近くに浮かんでいる、少し赤みがかった星がカノープスです。1等星にしては暗いでしょうが、それは日本の緯度のせい。本当は全天でシリウスの次に明るい星です。見つかったらとってもラッキー!流れ星のようにお願い事をしてもいいかもしれませんね。






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